「書く技術・考える技術」を読んだ
Contents
世の中にはこの本のメモと書評はたくさんあるので、
読んだ上で自分はこうしていこうかなと、自分なりに体系づけてみました。
問題定義を定義する
基本的にドメイン知識によって定義していく
問題定義はストーリー仕立てで考えていく
「Situation(状況)→Complication(複雑化)→Question(疑問)」に則る
- Situationとは時間や場所、その時点における対象の構造を表したモノや、その状況において懸念されているモノなどの読み手が「そうだね。それで何?」となるような内容
- ComplicationとはSituationに変化を起こしなんらかの問題を発生させる事象で、悪い状況の原因になる
Situation(状況)を示す
開始時点における状況などを視覚的に示す
(業界の構造やシステムの構成など…)懸念される出来事を示す
大抵はR1につながるような原因となる事象
(Complicationを引き起こす大元)R1に現状の状態、あるいは悪い状況を示す
最も新しく発生したComplicationの状況をR1とすること
読み手の関心(Concern)の部分
このフレームワークのR1とR2のギャップにより発生したQuestionは新しい「現状」となり、新しい「理想の状態」を作り、より深く再帰的に掘り下げていくことができるR2に理想的な状況を示す
- 読み手が現状から到達したい姿
- 問題の解決
どうやってそのギャップを埋めるんだ?といったQuestion(疑問)までたどり着くこと
そしたら、Solution(解決策)を探し始めることができる
この理想的な状況と現在の状態のギャップを埋める方法が課題
課題分析をする
定義した問題からどうやって課題を見つけるのか…
もっともドメイン知識がいるところ
データを収集する
- 収集するデータを絞って仮説を立てる
- 仮説を課題として検証をおこなう
- 望んでいる結果をもたらす案を論理的に系統立てて検証してみる
- 帰納法
- 演繹法
- データがなくまだわからないものであれば「実験」をおこなって検証する
- 不明推測法
- 望んでいる結果をもたらす案を論理的に系統立てて検証してみる
仮説を立てるために…
診断フレームワークを作る
どれもMECEで分類することが重要
- 構造を図式化する
- プロセス / 関心分野の相互関係など
- 因果関係をたどる
- 時間の流れ / 原因と結果
- ツリー構造で辿っていく
- ありうる原因を分類する
- MECEで分類し枝を分解していく
- 最終的にYES / NOで答えられる問題へと変える
- これは原因か?
問題解決のための選択肢を考える
問題が見えたときに取る選択肢、取る対象を選定するために「ロジックツリー」を作る
文書化する
ピラミッドで考える
文章はストーリーとして展開される
Q&A形式になるようにピラミッドを構成する
- 主題(テーマ)を明らかにする
- 既知の内容や過去の事象はSituationやComplicationに書く
- 「疑問」がなにかを決める(Question)
- 「答え」を書いてみる
- 「状況」と「複雑化」によって「疑問」導かれているかをチェックする
- 「答え」が妥当化をチェックする
トップダウンアプローチ
- 頂点の箱に主題を書く
- 主題に対する疑問を書く(Question)
- それに対する答えを主題と同じ箱に書く
- 主題を取り巻く状況を書く(Situation)
- 状況を複雑化へと発展させる(Complication)
- 読み手を想定してQ&Aを展開させる
- 「疑問」と「答え」をチェックして妥当性を見る
ボトムアップアプローチ
- ポイントをリスト化する
- ex. 問題点、解決策
- 関係を図示する
- ex. 因果関係や構造を図示する
- 関係から結論を導く
- 読み手が知りたいことに答える結論を導く
ピラミッド内部は常に関係をしている
- 頂上は読み手の疑問に答えること
- 状況と複雑化によって疑問が導かれていること
- 上位は下位のグループの要約となること
- 縦の関係
- Q&A形式による対話
- 下位のようやくは再帰的に展開されていく
- 横の関係
- 上位グループのQuestionへの答え方
- 帰納的
- 演繹的
- 同グループの要素同士の関係には順序がある
- 時間の順序
- 構造の順序
- 重要度の順序
- 上位グループのQuestionへの答え方
- 縦の関係
- 演繹は関数的なイメージ
- 帰納は共通集合から考えるイメージ
文章の導入部を書く際に意識すること
- Situation-Complication-Questionの形式に則ること
- 読み手が合意するもののみを書くこと
- 「状況」をスタートポイントにする
- 過去の出来事(既知の内容)はすべてここで書くこと
読んだ感想
時間のあった大学生のときに読んでおけば良かったと思う1冊だった。
こういった考え方ができていれば、卒業論文を書く際の試行錯誤のサイクルも早くなったんだろうなと思った。
この本は考え方が存在している何かから「帰納法」と「演繹法」によって、導き出すという考え方がメインになっていました。
つまり、分析に必要な収集すべきデータなどは既にこの世に存在しているという前提で書かれている印象を受けました。
「仮説検証」的な視点は「不明推測法」として補足として触れられているのに留められているため、
他の本でそれを補うのはよいのではないかなと思っております。
個人的にオススメしたいのは「イシューからはじめよ」と「創造の方法学」の2冊です。